ジェントルメンズ・クラブ

ジェントルメンズ・クラブ・・・とは言ってもストリップバーのことではありません。。。いわゆるイギリスの伝統的な紳士クラブのことで、様々なクラブが存在しています。ウィキペディアロンドンにあるジェントルメンズ・クラブのリストがあります。水曜日に、先週の水曜日に知り合った貴族院議員のアドバイザーの方に、他の二人の方も含めて、このうちの1つのクラブに連れていって頂きました。彼がもっとも気に入っているクラブの1つということでした。保守党のクラブのCarltonではありません。各政党のクラブは、かなりその時々の政党の影響力の強さを如実に表すということで、90年代の後半に保守党が政権を離れて、ブレア元首相の人気が非常に高かった頃は、人の出入りも今よりはずっと少なかったそうです。仕事が終わってからクラブでちょっと話しをするだけなのかと思っていましたが、おもいがけず、ディナーをご馳走していただけるということで、すっかり楽しんできてしまいました。ディナーの会話は、いろんな国のインテリジェンスの話、有名人の裏話、他のジェントルメンズ・クラブの話、などなど、とても興味深いものばかりでした。ただ、ただでさえ英語も完璧ではないところに、知らない人の話は、なかなかついていくのが大変でした。すごい人達の話についていくには勉強が必要ですね…。

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水曜日

この日の仕事は、もう一度、レセプションへの参加者リストが党大会に登録されているかどうかをきちんと確認することから始めました。その時点で登録されていない方が数名いました。それぞれ個別に電話をかけ、尋ねてみると、一部が登録したはずと主張し、一部はまだ参加できるかどうか分かっていないとのこと。問題は前者で、何が問題なのか、登録システムの運用をしている人に理由を尋ねてみると、実際にほとんどの登録プロセスは済んでいるのだが、一部に問題があり、まだ止まっているとのこと。だったら、時折そういう方々をまとめて、こちらにも連絡してもらいたいと思いつつも、どうすれば登録が完了するのかを確認して、再度、各大使館にご連絡。

次に、タクシーのアカウントを開いたと以前紹介したと思いますが、そこで使うタクシー費用の試算をしました。いろんな方の旅程表をまとめつつ、いつどこからどこまでタクシーが必要になるか設定をして、タクシー会社に見積もりをお願いしました。問題は会場となるマンチェスターではなく、ロンドンから移動しなければならない人がいたことです。ヒースロー空港からマンチェスターまでタクシーで行けば当然ながらかなりのお金がかかります。一方で、イギリスに住んでいない人に、いきなり「じゃあ電車でよろしく来てください」と言っても、ちゃんと時間通りにたどり着くか不安です。いろいろすったもんだした末に、ヒースローから鉄道の駅までタクシーできてもらって、そこで同僚の一人がピックアップすることとなりました。

毎日のディナーの予定が入っているレストランですが、いろいろと人数に調整が必要になり、再度、電話をかけます。その際にデポジットのことを言われます。ただ、お金の支払いとなると、政党だからなのかけっこうなプロセスが必要になり、大変です。そのあたりの事情を説明しつつ、絶対いくから、、、とお願いして、デポジットなしで通していただきました。ありがとうございます。同時に、毎日のディナーに参加する方々のリストを更新しました。

木曜日

レセプション参加者がきちんと登録されているかどうか継続してチェックします。プロセスが止まっていた方々が、最終的にちゃんと手続きをしてくれたとのことでしたが、それがきちんとシステムに反映されているかどうか、こちらからも確認しました。まだ参加できるかどうかが決まっていない、という方は、結局のところ参加見送りとなりました。

いろいろなリストがそこそこ確定したところで、この国際部のゲストとして党大会に来てくださっている方々のホスピタリティ・エリア(気軽に戻ってきて飲み物など飲めたり、国際部のスタッフにいろいろ問い合わせたりできる場所)に立ち入りが認められる方々のリストを作成しました。基本的には各国の外交官の方々、諸外国の関連政党の方々が中心です。そこにその他の方々を加えて完成です。簡単な作業ですが、何かあるごとに更新しなければいけないので注意が必要です。

また、急遽参加の決まった外交官の方々などに、火曜日に発送したウェルカムレターを郵便・電子メールの双方で、追加で発送もしました。レセプションの参加者であれば、レセプションの招待状は送付せずに、会場で手渡せるように手配をしました。

それから、こちらが移動や宿泊先のアレンジをしている方々などに、そのあたりの詳細をまとめたロジメールをお送りしました。この日は最後に、宿泊先のホテルから毎日のディナー会場までの地図を印刷しました。皆さん、無事にたどり着いて、無事にディナー会場にたどりつき、カンファレンスで何かよいことを得て、無事に帰っていって下さることを祈ります。

この日はまた仕事の後でコーチングのセッション(http://ameblo.jp/go-coach/entry-11010319736.html)を受けました。今日のセッションで見出していただいた私の強みは「人に対する興味」とのことでした。確かに興味津々です。ただの変な趣味だと思っていましたが、それが強みになるということであれば、もっと興味を持つようにしましょう(笑)!

金曜日

この日は党大会が始まる前の最後の平日ということもあり、朝から、怒涛のように細かな作業を続けました。

毎日のディナー時間に国際部のゲストのうち特に関連政党の方々の誰がいるのか、それぞれからいただいた旅程表をもとに、リストを作成しました。久しぶりにエクセルでvlookup関数とか使いました(笑)。エクセルはどこに行っても役に立ちますね。

それから、大事な作業として、関連政党からのゲストの方々に会場で手渡す、ウェルカムパックの準備をしました。人によってそれぞれ手渡す内容が異なるので、とにかく、注意しながら一つ一つ冊子入れみたいものに資料を入れていきました。

また、当大会中は会場から党内のフォルダにアクセスがなくなるため、必要なものは全てプリントアウトして準備する必要があります。。。ひたすらプリントして、パンチして、詰め込みます。

先日、見積もりをとったタクシーの費用についても、これでOKということで、実際に予約を入れました。どこから誰がきて、どの人とどの人は一緒のタクシーで良いのか、いけないのか、そのあたりで手違いがあってはいけません。リストを送って「お願いします」だけではとっても不安なので、「予約完了しました」と連絡が来た際に、すかさずタクシー会社に連絡をいれて一件ずつ確認しました。きっと普通のイギリス人はここまでしないんだろうなと思いつつ…。

ちなみに、エンターテインメント用に用意していたマンチェスターのサッカースタジアムツアーは、結局のところ予約するかどうかがまだ決まらず、同僚にコンタクト先などを託しました。あと、他にもいろいろと細々したことをした気がしますが、よく覚えていません。。。

仕事がほとんど終わった所で、ボスから、ちょっと人に会いに行くから来る、と言われてまたほいほい付いて行きました。この日は、以前のエントリで紹介したウエストミンスター民主主義基金(http://d.hatena.ne.jp/hiro5657/20110913)の方が退職して、DFID (Department for International Development) という日本語で言うと国際開発省と言われるところに転職する人のパーティでした。基金としてお金を運用する側から、お金の出してに転職した、ということですね。

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ジェントルメンズ・クラブではありませんが、会員制のクラブのようなものとして、Royal Society of Arts, Manufactures and Commerce (RSA)というネットワークに入ることに決めました。ホームページに掲載されているRSAの一言での説明は

an enlightenment organisation committed to finding innovative practical solutions to today’s social challenges. Through its ideas, research and 27,000-strong Fellowship it seeks to understand and enhance human capability so we can close the gap between today’s reality and people’s hopes for a better world.

とのことです。要は、リサーチと27,000人におよぶネットワークを活用して、イノベーティブなアイデアを現実の課題に適用することで、社会的な課題を解決していこう、という組織のようです。この日本ネットワークが立ち上がりつつある、ということで、こちらの方々と一緒に活動していきたいと思っています。ちなみに、まだ会員申請が認められたわけではないので、正式にはまだ会員ではありません。

明日からしばらくは時間の許す範囲で、仕事の内容ではなく、これまでかけなかったイギリス政治の紹介をしていきたいなと思います。引き続きよろしくお願いします。