英国議員の事務所でのインターン(3/3) - 議会活動サポート

英国議員の事務所でのインターン:過去エントリ
(1/3) 概要
(2/3) 陳情対応

議員の議会活動をサポートすることも、当然ながら、議員秘書としての大切な仕事になります。議会活動のサポートも、議員が必要としている書類をかき集めるという基本的なことから、議員の代わりにレセプションやブリーフィング・セッションに参加して簡単なレポートをしたり、議員の委員会や本会議での活動のためのリサーチをすることまで、内容はその時々です。

議員の代わりに私が参加したことのあるレセプションの1つは、とあるイギリス内のNPOが議会で開いたレセプションでした。その日、議員が自分が所属している委員会の仕事のために、そのレセプションには参加できないということで、私が参加することになりました。NPOの目的としては、彼らが現在おこなっているャンペーンに対して、超党派で議員からサポートをとりつけることです。そのために、議会内でレセプションを開催して、既にサポートを表明してくれている議員に挨拶しつつ、まだサポートは表明してもらっていなくても興味を示してくれた議員に対して、プレゼンテーションの機会を得ます。

議会の中のやや大きめの一室にある会場に入ると、コーヒーなどの飲み物やちょっとしたお菓子が用意され、そのNPOのスタッフや、そのNPOがサポートしている方々がたくさん待っています。こんな私ですが、議員の代わりとして参加していたので、そのNPOのスタッフが何人か話しかけてきて、議員の考え方を聞いたたり、彼らの主張を説明してくれたりしました。その後、そのNPOのChief Executiveなどからプレゼンテーションがあり、終了後は、プレゼンテーションの中身やスタッフから聞いた話を、簡単にまとめて議員に報告しました。

ちなみに、レセプションというよりはブリーフィング・セッションという場合には、議会の委員会で使用する部屋を使用したりもします。そこに参加する場合は、これまた、議員の代わりとして参加しているので、「こ、こんな所に座っていいのだろうか…」と思いながら、委員(議員)の席に座ったりします。目の前にマイクとスピーカーがついていて、傍聴席よりもだいぶはっきりと声が聞こえます。

議員の本会議や委員会での活動のためのリサーチは、守秘性が非常に高いのであまり書けませんが、ある仮説のもとで、様々なファクトを集めて分析して、メッセージを抽出する、という一連の作業はここでも使えます。議員秘書インターンを始めたばかりの私には、当然ながら、なんのことか分からないような政策課題もたくさんあります。しかし、House of Commons Library(日本で言うと国会図書館でしょうか)が、様々な標準レポートを刊行していたり、情報収集・分析作業でも随時アドバイスをくれたりと、非常に強力なサポートをしてくれます。彼らに助けられつつリサーチを進め、結果を議員に報告します。

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リサーチをしている中で、たまに、非常に古い法律を調べることがあります。すると、古い英語ってやっぱり、今とはこんなに違うのね…、と思い知らされます。こんなことでもなければ、読む機会もないようなものなので、これも経験と思ってがんばって読んでます。